タイトル | : 恐ろしい時代を生きている |
投稿日 | : 2014/03/18(Tue) 22:24 |
投稿者 | : sasada |
私たちは、今、どんな時代を生きているのでしょうか。
一つは、新型ストレスによって、全世界に、無気力・無感動化が、進行する時代です。
もう一つは、核の文明です。核兵器と核エネルギーの時代です。
このような絶望的な状態にあるのですが、人々は深刻には感じていません。
絶望的な状態なのに、絶望とは感じない状態を、最も深い絶望的な状態として、キェルケゴールは、「死に至る病」と呼びました。
「罪とは何か、罰とは何か?」と問わなければならない青年を、ドストエフスキーは、小説に描きました。
「やがて、受身的な熱のないニヒリストの群れの時代が来る」とニーチェは、予言しました。
彼らの指摘は、的確であり、現代では、明確にあらわになってきています。
新型ストレスと私は名付けましたが、それは、私のかってな考えではないのです。
歴史を見れば、よく理解できるものです。
ただ、天才的な洞察力を持った彼らでも、核の文明は、想像することも出来なかったでしょう。
彼らは、人々が、無気力・無感動化していき、国や世界が、無秩序状態になるという危険を感じていたでしょう。
しかし、それでも、当時の武器は、刀や大砲でした。
彼らが、現在の核の文明を見たら、その恐ろしさに立ち尽くすでしょう。
無気力・無感動化していき、国や世界の秩序を保てなくなった人間が、核の文明を持っているのです。
特に、福島の原発事故を見れば、人類の終わりという実感に、打ち倒されるでしょう。
そのような時代を、私たちは生きています。
石器時代や青銅器の時代では、戦いをしても、人類が滅亡するようなことはありません。
20世紀は、二度の世界大戦で、6千万人もの人々を殺しましたが、それでも、人類は消滅しませんでした。
しかし、地球の歴史46億年に対して、このわずか70年ほどの間で、一挙に、核の時代になりました。
人類は、経験したことのない、世界規模の無気力・無感動化の波と、核の文明という危機の中にあります。
それに対処する方法を、私たちは知りません。
最も恐ろしいのは、恐ろしい時代を、恐ろしいとは感じない状態になっているということです。
人類の滅亡が、目の前に迫っています。