タイトル | : Tさんの性格分析のサポート、何気ない一言が転機になる |
投稿日 | : 2012/04/01(Sun) 21:52 |
投稿者 | : sasada |
Tさんの性格分析のグラフは、典型的な「バラバラさん」です。
しかし、診察室で、私の前に座っておられるTさんを見ていると、典型的な「バラバラさん」の感じではありません。
「バラバラさん」の要素は非常に強いが、「普通さん」が基本ではないかと思います。
性格分析のサポートを担当するスタッフに、その点を頭に置いてやるように言いました。
1回目を終えて、担当したスタッフから報告を聞きました。
「K(自分の存在価値を人に認めさそうとする自分)が、非常に強いことに気がつかれました。Kばかりのようだということになりました。」
「バラバラさん+K」、これが、1回目の結果でした。
そこで、あるアドバイスをいたしました。
翌日の2回目のことです。「最後に、あれ、という感じになりました。」、担当したスタッフは、嬉しそうに報告を続けます。
「昨日と同じように当てはめをしていって、やはり、Kばかりがでてきたのです。それで、もう時間が来たので、そろそろ終わろうとしたときに、Tさんが、ふと、一言おっしゃったことが、今までの話の流れと違ったことだったので、それは、何ですかと当てはめをしました。」
それは、何気ない言葉ですし、普段では、聞き流してしまうことですが、当てはめのサポートですから、担当者は、機転をきかして、「それも、当てはめてみましょう。」ということになりました。
その結果は、ご本人自身が、意外と思われることでした。
そして、それは、私が、Tさんを最初に見たときに感じたことから、期待したものでした。
「Tさんには、こういう自分もありますよ。」と、こちらから言ったとしても、Tさんは、分からなかったでしょうし、受け入れることもできなかったでしょう。
しかし、それは、Tさん自身の口から出た言葉です。間違いなく自分の中にある自分です。
当てはめをしなければ、何気ない言葉ですので、一生分からなかったかもしれません。
外にあるものを学んだり、吸収することでは、確信になりません。自分自身の中にあるものを発見することで、確信に至ります。当てはめをしている理由と意義は、そこにあるのです。
とことん追い詰められていたTさんは、何もしなければ、確実に自滅のシナリオを進んでいかれることでしょう。それほど、苦しい状態でした。
しかし、性格分析のサポートを続けていかれれば、死にたくなるほど苦しんでいたことが、決して無意味ではなく、生まれてきて本当に良かったと思えるものを見いだされるでしょう。
性格分析のサポートを続けてさえいかれれば、最悪の状態から、最良のものを見いだされることになるでしょう。