社会適応に失敗すると、Ｅ（自己防衛本能）が強くなり、不安に支配されます。不安になれば、Ａ（村八分型集団意識）の攻撃をまともに受け、ますます、自信を失い不安が拡大します。

　 その不安を解消するために、さらに社会適応をしようとしますが、そんな状態で、成功するはずがないので、失敗を重ね、不安と自信喪失を増大させ、ささらに社会適応へという、悪循環に飲み込まれます。

　 不幸は、Ｆ(自分を生きたい自分)の人が、この悪循環に支配されると、Ｆが窒息することです。

　 自分がひどく傷つき、惨めになることです。ずたずたにされた自我は、のたうち回ります。最後は、自分だけ自滅するか、あるいは周囲を巻き込んで自爆するかというシナリオに進んでいきます。

　 Ｆの人は、Ｆを生きることです。決して、Ｅへ行ってはなりません。それは、自滅しかありません。

　 これは、いつもお話ししていることです。今日お話ししたいことは、このように言うと、社会は悪者である、社会適応は悪である、このように「生かされてる医学」は言っていると思われると思いますが、それは違うということです。

　 損得、敵味方、自己中心主義、生存競争、権力とお金、唯物論、村八分型集団意識などを価値観とする社会は悪者であるということです。そのような社会に適応しようとすることは、人間性を捨てなければなりません。

　 人間は本能だけでは生きていけません。社会なくしては、衣食住を得られません。社会は生存のために不可欠です。その社会を人間自らが汚しています。

　過去の歴史を見ればよく分かります。人間の歴史は、戦争の歴史です。大量虐殺の歴史です。

　 社会の価値観を、Ｙｕ（ユー）の価値観にしなければなりません。Ｙｕ（ユー）の価値観の社会であれば、一人一人が素晴らしい存在です。私たちは、Ｅ（不安）やＡ（村八分型集団意識）に怯えることなく、平和に生きていくことができます。

　 そのような社会が、「心の時代」の社会です。そのような社会を創ることが、今の時代を生きる私たちの仕事です。

　 一人一人が、本当の自分を生きて、自分の山を登るということは、Ｙｕ（ユー）の社会を創造することとイコールです。

　 本当の自分を生きることと、Ｙｕ（ユー）の社会を創造すること、それが私たちの夢であり、希望です。

　希望がなければ、自滅していきます。現代の私たちの不幸や無気力と無感動は、夢と希望を見いだせないというところから来ています。

　 本当の自分を生きることと、Ｙｕ（ユー）の社会を創造するというこの希望があれば、私たちは生きていくことができます。人生の目的を持てます。人生を喜べます。

　 ですから、社会が悪者でも、社会適応が悪であるのでもありません。現在の社会の価値観と、そんな価値観しかない社会に適応しようとすることが悪であり不幸なのです。