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タイトル不真面目な心の教育論
記事No114
投稿日: 2011/05/08(Sun) 13:51
投稿者sasada
  少年の犯罪、特に凶悪犯罪が多発するようになりました。まさに世紀末です。それとともに「心の教育」という言葉が、いろいろな人の口からでています。

  しかし、私は、この言葉を聞くたびに、虫ずが走る思いをしています。政治家であり、官僚であれ、有識者といわれる人たちであれ、その人たちがイメージしている心の教育は、どんなものでしょうか。

  道徳や倫理の復活、社会常識の徹底、地域が中心となった子供の教育、いろいろなことを言ってはいますが、すべては時代錯誤です。それら自身が状況を悪化させているものであることに気がついていないからです。

  本当にまじめに考えようとしているのか、そう言いたくなるほどです。それらは、すべてA(村八分型集団無意識)です。

  自分を抑えて社会適応するという「物の時代」の生き方が、エネルギーにも喜びにもならなくなり、F(自分)が芽生えてきた。しかし、Yu(ユー)に至らないFは、単なる「我」です。

  A(村八分型集団無意識)の目的は、F(我)を抹殺することです。貧しい時代は、Fよりも衣食住が目的ですから、それでも良かったでしょう。しかし、現代は、違います。Fが目的です。

  F(我)は、A(村八分型集団無意識)の攻撃をまっこうから受け、否定されます。一部の少年少女は反発します。切れます。暴れます。その他の大多数の少年少女は、意欲を失い無感動化します。これが現代の問題点です。

  なのに、A(村八分型集団無意識)を強化すれば、どうなるのでしょう。国を挙げて、強化すれば、自滅しかないでしょう。本当に恐ろしい自滅のシナリオが口を開けて待っています。これは不真面目で有害な教育論と言わざるを得ません。

  凶悪犯罪を起こした人間に対しては、それが青少年であろうと厳しく処罰しなければなりません。それは当然のことです。しかし、それとこの問題は別の問題です。大多数の少年少女をA(村八分型集団無意識)で締め付けることは、自滅の道だということです。

  なぜ、まじめに根本原因を明らかにしようとしないのでしょうか。原因が分からなければ、対策が立てられないことは当然です。
 
  不真面目であるのは、彼ら自身が、E(自己防衛本能)であるからでしょう。この国では、正論は村八分にあいます。自分の立場が危なくなります。自分を守るためには、権力や常識にすり寄ることです。彼らの動機、生きる目的が自己防衛では、期待するほうが無理というものでしょう。

  しかし、強力な指導者が現れて、貧しい時代のA(村八分型集団無意識)にすぎないものを道徳や人間性の復活などといって断行されることの怖さを考えると、あれやこれやと言うだけで、なんら有効な手を打てない無能な指導者のほうがまだましかもしれません。

  解決は、F(我)がYu(ユー)を知り、F(本当の自分)になる以外はないのです。それをサポートすることが、心の教育でなければならないのです。

  A(村八分型集団無意識)による「いじめの国・日本」が、一人一人が、本当の自分を生き、幸せと健康と個性的な能力を持つ「心の時代」の生き方ができるように、Yu(ユー)の時代を創造することなのです。