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タイトルS(笑顔を見たい自分) が、自滅のシナリオとなるとき
記事No23
投稿日: 2017/09/12(Tue) 16:19
投稿者sasada
 今日は、自分分析で、「S(笑顔を見たい自分) が、自滅のシナリオとなるとき」について学びましょう。

 誠実に勉強や仕事や家事をしている人がいます。それはとても良いことです。ただ、中には、やり過ぎる人もいます。精神的にも、身体的にも疲れ果てます。生命力や充実感も低下し、客観性もなくなってきます。仕事の効率も落ちてきます。ミスも起こります。それでもやり続けます。むしろ今までのマイナスを挽回するために、さらに頑張ろうとします。そんな状態で頑張るので、さらに効率が悪化し、ミスが重なります。しかし、止まることができません。そのマイナスを挽回するためにさらに頑張ろうとし、悪循環に落ちていき、最悪の場合は、過労死やうつ病に至ります。

 どうして、このような非合理的なことが起こるのでしょう。どの自分が、このように頑張っているのでしょうか? 自分分析で、探してみましょう。それが、S(笑顔を見たい自分) であるのなら、大変問題です。

 K(自分の存在価値を認めさせようとする自分、ブライドの自分) が、自滅のシナリオであることは、よくわかります。しかし、S(笑顔を見たい自分) は、Kとは全く違って、素晴らしい自分です。なのにどうして自滅のシナリオになるのでしょうか。

 まず、誰の笑顔を見たいのでしょうか? 思い当たる人の顔を一人一人思い浮かべて見ていきましょう。すぐに分かることもありますが、無意識になっていて、なかなか容易には分からないことも多いです。しかし、ここは肝心ですから突き詰めて見て行きましょう。
何度も突き詰めて見ていくと、大抵は、お父さんであったり、お母さんです。そして、それはとっても良いことです。自滅のシナリオの原因になることなどないはずです。

 しかし。これが時代の問題です。親は、子供の将来を心配しています。「ご飯が食べられるだろうか? 人からバカにされないだろうか? 辛い目に合わないだろうか?」、常に心配しています。そのために、しっかり社会適応できるように育てようとします。「社会適応できることが大事だ。良いことだ。」と言い続けます。

 社会は、悲しいことに、現在もなおかつ競争社会です。その中で、立派に社会適応するということは、常に良い評価を得られる人間にならなければなりません。成功し続けられる人間になければなりません。

 Sは、親の笑顔を見たいだけです。親を安心させてあげたいだけです。でも、そのためには、立派に社会適応するという親の願いを達成しなければなりません。競争社会の中で、常に良い評価を得る、成功し続けること、それは困難です。ここに悲劇があります。

 客観的に見れば、社会が求めていることは、それほど立派である必要はない場合も多いです。普通で良いことのほうが多いはずです。しかし、判断基準が客観的ではありません。親の期待が判断基準です。ですから、止まることができません。

 しかし、親の本心は、子供を心配しているだけなのです。親も子も、互いに優しい気持ちであり、愛し合っています。愛ゆえの悲劇です。

 でも、それが分かれば解決は難しくありません。社会適応ができるできないにかかわらず、自分が幸せであれば良いのです。笑顔で、「産んでくれてありがとう。育ててくれてありがとう。」と言えれば良いのです。子供の笑顔と、その一言が、親にとって最高のプレゼントです。

 大きな生命の世界の中で医学的・科学的に生かされて生きている。大きな生命の世界の素晴らしい法則と美しい調和とかぎりない優しさによって、かけがえのない存在として生かされている。それを理解し実感できれば良いのです。

 頭をカラッポにする丹田呼吸法と生かされてる医学的事実があれば、誰にでも実感できます。その時、Sは、ふとした優しさの自分(Y) になっています。